なぜ顧客データを統合するのか
CRM戦略計画の重要性
昨今、あらゆる業種の方から「顧客データを一元化したい」といったお話をいただくことが増えてきました。ECサイトや店舗、アプリ会員などの顧客情報を一元管理し、CRM戦略に力を入れたいといった企業が増えているように感じています。
顧客データの統合では、CRM戦略計画を立てる(=目的を定める)ことと各チャネルの役割決めを同時並行に進めることが重要です。CRM戦略で得た情報をもって、ユーザの満足度向上を図りたいのか、認知度アップや売上拡大を狙うのか、製品開発のためのマーケティングデータ収集に活かすのか、といった具体的な目的を定める必要があります。
ここからは、某小売企業様におけるCRM戦略を例に解説します。
企業様が運営している店舗や自社ECサイト、商品力やコンテンツ力、ヒアリングをもとストーリーを描いていきます。今回の場合、ユーザが商品に継続的に接触する仕組みがあれば、商品力からユーザをファン化し、ロイヤリティを高めることができると拝察しました。そのためには、システムの統合をするためのプランニングと、各チャネルの役割を定義することが課題となります。

CRM戦略の実行によるゴールイメージを設定
企業様が、これから新しい価値を生み出し、挑戦し続けるために足りない要素は何かを、様々な角度から見出します。
まずはじめに、企業様が創業からこれまで取り組まれている事業内容や領域について、「安心/信用」「革新/進化/挑戦」の軸でマッピングを実施。さらに、顧客接点の最適化に必要なポイントを洗い出し、最終的なCRM戦略のゴールをブランドの認知と価値向上と定めました。

CRM戦略を
ブラッシュアップするアプローチ
企業を取り巻く環境の理解と共有
販売市場が成熟期に移行し、ブランドの鮮度が相対的に低下している中、CRM戦略の重要性が高まっています。より効果的なCRM戦略を実施するためには、その時代・環境に適合したCRM戦略を計画する必要があります。そのために、日々変化していく企業を取り巻く環境について改めて理解を進める必要があります。

対応方針の策定
顧客に関連するポイントプログラムに着目し、CRM戦略の対応方向の検討を進めます。
市場には様々なポイントプログラムが乱立し、大手のポイントプログラム(楽天ポイント、ヤフーポイント等)が寡占化を進める中、消費者が魅力に感じる独自のポイントプログラムとして生き残ることは容易ではありません。今回の顧客統合の前提として、会員制度のブラッシュアップ検討を行い、システム要件に取り込むことは必須であると考えます。

各チャネル(顧客接点)の役割定義
運用している自社ECサイト、出店中のモール型ECサイトや実店舗の現状を観察・分析し、果たすべき役割を改めて定義します。この作業は、今後CRM戦略を進めるに当たって重要なため、顧客情報の統合と同時並行で進めていく必要があります。
チャネル別の役割案
チャネル | 役割案(コンセプト) |
---|---|
コーポレートサイト | ブランディング 会社の企業理念や哲学、メッセージを伝え、ブランドの根幹となるサイトにする。 |
オンラインショップ | 新規/既存ギフトプレミア ギフト、プレミア商品などにアイテムを限定し、自社ECサイトの特長をもたせる。 |
大手モールサイト出店 (楽天・Amazonなど) |
新規商品案内安い口コミ 新規顧客の受け皿としてや、大手のポイントプログラムを利用したいユーザ向け。 |
カタログ | 既存シニア層プレミア 継続的に案内を促し、安定した売上に貢献するメディアとして運用。 |
直営店舗 | 新規/既存ブランディング 世界観や新たな取り組みを伝える、リアル側のブランディング拠点。 |
百貨店(出店) | 接点の補完 状況に応じて対応できる接点として活用。 |
スマホアプリ | HUB(ハブ) 上記チャネルとユーザを繋ぐハブとしての役割を担う。 |
CRM戦略の実現に向けた
取り組みのアイデア
エスキュービズムのソリューションによる
全体プランニングと実現のご提案
エスキュービズムは、企業が提供するサービスのオムニチャネル化/OMOに役割を果たす自社プロダクトを中心として、その関連領域までをワンストップでご提案することが可能です。レガシーシステムのデジタル化からOMOを活用した攻めのDXの機能実現まで、多彩なノウハウをもとに、いま求められるサービスを実現します。この仕組みを利用し土台を整えることで、将来的な投資を最小化することも可能です。
企業間コラボやテクノロジーによる施策案
リテールに留まらない弊社クライアントや開発パートナーとの協業によって、ビジネススキームの拡大をご支援いたします。
ライブコマース
ヘッドレスECプラットフォームであれば、ライブコマースなどとの連携も非常に低コストで実現できる。ライブではない動画系コマース等との連携も簡単に実現可能。

ポップアップストア
認知拡大やマーケティングデータの取得に加えて、お試しのためのポップアップストアから定期的な購買につなげるなど、在来の用途とビジネスからは存在し得ない接触面を作ることが必要かつ重要。

アプリ
日常的にユーザが使い、つながりを持つコンテンツを想定。
日常的に利用されるコンテンツであれば、関連商品のレコメンドや商品紹介などにつながることが予想できる。

記載の内容は数あるご提案のうちの一例です。
他にもあらゆる業種・業態向けに顧客データ一元化、CRM戦略に限らず様々なご提案を行っています。
エスキュービズムが、貴社の思い描くDXを実現するお手伝いをいたします。