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入場料のかかる本屋??文喫に行ってきました

こんにちは!!
広報担当の清水です。

今回は、AmazonなどのECサイトの台頭によって、厳しい状況が続く書店業界の中で
話題の文喫を訪ね、人気の秘訣を探ってきました。

ブログ記事_文喫01

入場料のかかる書店「文喫」

今回訪れた文喫は、六本木駅から徒歩約1分の青山ブックセンターの跡地にあります。

文喫の最大の特徴は、入場料がかかるという点です。
受付で1,650円(税込)の入場料を支払うと、入場証代わりのバッジを受け取ることができ、有料スペースに入ります。
なお、雑誌が壁一面に並べられた展示室には無料で入ることができます。

文喫でできること

有料スペースでは、購入前の本を読むことができます。飲食可能で食事をとることのできる喫茶室やじっくり本を楽しむことのできる閲覧室、約3万冊の蔵書を誇る選書室などに分かれており、そこでは純文学からビジネス書、新書から雑誌まで幅広いジャンル・形態の本が約3万冊販売されています。
コーヒーと煎茶が無料(しかもおかわり自由)で提供されているので、気になった本を席に持っていき、ゆっくりと読書を楽しむことができます。
また、それに加えてスマホやPCを充電することもできる電源やWi-Fiも備えられているので、パソコンなどで仕事や調べ物をすることも可能です。

入場料をとる意味とは??

他の一般的な書店と異なり、文喫が入場料をとる意味はどこにあるのでしょうか。
それは、本の世界を楽しむための快適な環境を提供し、顧客が今まで知らなかった本との接点を作り、本の購入につなげることではないか思います。
私も二時間ほど店舗に滞在しましたが、表紙が気になる本を、読んでみたいと思い手に取ると、その下からまた面白そうな本が出てくるので、ついつい4冊も席に持っていってしまいました。
ECサイトや電子書籍では、実際に手に取ったり試し読みしたりすることができないため、これはリアル書店ならではの体験であり、強みであるといえるのではないでしょうか。

ブログ_文喫_02

「体験」を提供する書店

文喫以外にも、体験を提供することで本との接点を創り出している業態があります。

蔦屋書店
代官山や銀座などに店舗を構える蔦屋書店では、文喫のように購入前の本をじっくり試し読みすることができます。
カフェやギャラリー、イベントスペースを併設することによって、書店に行くという体験に価値を与えることで集客しています。

BOOK AND BED
BOOK AND BEDとは、「泊まれる本屋」をコンセプトにした宿泊施設です。
宿泊客も文喫同様に購入前の本を楽しむことができます。宿泊という体験と本を結びつけることで、本との接点を創り出しています。

まとめ

文喫に行ってみて、私自身も今まで知らなかった本を試し読みし、じっくり読んでみたいと思い購入しました。他の来店客はどのくらい本を購入して帰るのかをスタッフ方に質問したところ、約4割とかなり多くの来店者が購入していることがわかりました。このことから、本を快適な環境で楽しむ体験を提供し、購入につなげるという行動設計はうまく機能していると考えられます。
ECサイトが台頭している中、今後の小売業界を生き残るためには、文喫のように、あえて店舗に行く理由をつくり出すことが重要になってくるのだと思います。

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